自然に入る時に感じる怖さ

そんなのを音楽にできたら良いと思ってる。森の中に入った時に感じる恐怖感とか、海の向こう側、足のつかない場所、本当に魚しか届かない場所などを頭の中で想像する。

自然の中では会話ができないから怖いのか?

わたしが感じる自然そのものに対しての畏怖は、自然そのものが持つ何かだと思う。神秘性は、人を寄せ付けない場所にあり、霊的なものもそのような場所にある。ただお化けが出るような、廃墟のような空気が濁った場所ではなくて、とても空気が新鮮な本当に人間が入らないような場所に、そのような恐怖感を感じる。美しくもあり、とても怖くもある、そんな感覚が音楽にできたらと思って作ったと思う。

人は、もうそのような場所に入って、恐怖しか感じられなくなったと思う。昔はもっと自然と共に生きていて、そのような怖さと向き合って、(自然は死と共にあるということの、怖さも)生きていて、人間も神秘的なものだったように思う。

今は街にいれば落ち着くようになった。人は人の間に生きるようになった。そのような霊的な感覚を、遠ざけるようになったと思う。