自転車を漕いで家に帰ってきたら、アパートに見慣れない車が停まっていて、その人に、この号って、人住んでますか?と聞かれた。親族でなかなか連絡がないもので、と言っていて、心配になった。

今日は何気なく冬の夕方が自分のフィーリングとあって、自転車を漕いでいたら邦画の昔の映画っぽい光がたくさんあった。私の住む街は、お金を持っている人というより、お金がない人に優しい街というか、一人暮らしにやさしい街だし、庶民的で、一人一人に何かこのアパートに住む人のことが気になった。隣のひとはギターを弾いていて、わたしは音楽を作っている。

どこも、平成で時が止まっていたらいいなと思う。都会に行くとどこも、疲れてしまうし、それは時が進みすぎているせいだと思う。わたしの街は一向に高いビルもなく、とても地味で、それが気に入っている。平成の空気があると思う。

とにかく平成の映画を見ていて、その空気がとても好きで、それを今にも求めていて、自分に求めている。すこしひとは進みすぎてしまっているから、なんだか古い感覚を今は求めている。